たまごを食べ過ぎるとコレステロールがたまる?1日1個までというのは大きな誤解だった!

たまごを食べ過ぎるとコレステロールがたまる?1日1個までというのは大きな誤解だった!

安くて栄養があって美味しいたまご。毎日の食材に欠かせないほど身近な存在ではないでしょうか? 

そんなたまごですが、「食べ過ぎるとコレステロール値が上がるから良くない」と長年いわれてきました。たまご大好きだけどコレステロール値を気にして控えてきた人も多いのではないでしょうか? 

今回は、そんなたまごとコレステロールの関係についてまとめてみました。

コレステロールってどんなもの?

「コレステロール」とは脂質の一種で、ヒトが生きていくうえでは欠かせない成分です。

コレステロールの70%ほどが体内で生成され、残りの30%ほどを食物などから摂取しています。体内でコレステロールは主に脳や神経系、筋肉部分などに多く蓄えられています。

コレステロールのはたらき

細胞膜を構成

ヒトのカラダは約60兆個もの細胞からできているといわれていますが、コレステロールはそれら一つ一つの細胞を被う「細胞膜」と呼ばれる生体膜を構成しています。

この「細胞膜」は細胞内にウイルスなどが侵入することを防ぎ、細胞内部を保護して細胞内の物質が外に出てしまうことを防いでいるのです。さらに「細胞膜」は、細胞内外から必要な物質やエネルギーを出入りさせる重要な役割も果たしています。

ホルモンを作り出す

コレステロールは体内で分泌される「ホルモン」を作り出す原料になり、正常なホルモン分泌に欠かせません。

女性ホルモン・男性ホルモンなどの「性ホルモン」や、「副腎皮質ホルモン」の分泌など生命活動に欠かせない成分です。「性ホルモンに」よって男性機能や女性らしさを形成し、「副腎皮質ホルモン」によって炎症を抑制したり、タンパク質や糖の代謝を促進したりしてくれます。

胆汁酸を合成する

脂肪を消化するのに欠かせない「胆汁酸」は、肝臓でコレステロールから合成されます。

こうして合成された「胆汁酸」は、胆管を通って胆嚢(たんのう)に蓄えられ、食事などで脂肪が体内に入ってくると十二指腸で分泌されます。つまり、脂肪の消化・吸収をサポートしてくれるのです。

たまごを食べ過ぎるとコレステロールがたまる?

たまごは1日1個まで?

子どもの頃から「たまごは1日1個まで」といわれてきた人は多いのではないでしょうか? 

その理由は「たまごを食べ過ぎるとコレステロールがたまるから」。実はこのように言われてきた根拠は、ロシアで1913年に行われた実験の結果だとされています。

それは、ウサギにたまごを食べさせた結果ウサギの血中コレステロールが増加し、動脈硬化を起こした・・・というものでした。その実験結果から、「たまごのコレステロールは動脈硬化の原因になる」と結論付けられたのです。

ところが、本来草食のウサギが普段食べないたまごを食べてコレステロールが増加するのは当然のことで、肉や魚などいろいろなものを食べる人間と異なるのは当たり前です。このような間違った実験結果から「たまごは1日1個まで」という誤解が今日に至るまで続きました。

近年では、たまごに含まれる「レシチン」にはコレステロールを抑制する効果や動脈硬化を予防するはたらきがあることや、悪玉コレステロールを下げる効果がある「オレイン酸」が含まれていることなども研究され、1日の摂取個数に特に制限はなく、健康な人なら2~3個食べても全く問題がないとされています。

事実、厚生労働省が出している「日本人の食事摂取基準(2010年)」では、コレステロールの目標量として、成人男性・成人女性、それぞれの上限が定められていましたが、「日本人の食事摂取基準(2015年)」では、コレステロールの摂取目標量の上限がなくなりました。

血中コレステロール濃度は体内で調整される

健康診断などで「コレステロール値が高い」という場合、血液中のコレステロールのことです。「コレステロールのはたらき」で書いたように、コレステロールは新しい細胞をつくるために欠かせないため、常に血液の中に一定濃度含まれています。

ところが、その濃度が高くなりすぎると血管の内壁に脂肪が溜まって動脈硬化が進むとされています。これまでは、コレステロールを多く含む食品を摂りすぎると血中コレステロールが増えると考えられてきました。

それが、近年の研究では、コレステロールの約70%は体内で合成され、食品からコレステロールを摂取した場合には合成量を調整する機能がはたらき、血中のコレステロール濃度は一定に保たれるということが分かってきたのです。

*これは健康な人の場合で、高脂血症患者やコレステロール値が高い人は注意が必要です。

バランスを考えた食習慣を

いかがでしたか? これまで長年の間「コレステロール値を上げる」というレッテルを貼られてきた“たまご”ですが、近年の研究によってようやくその誤解が解けてきたようです。

むしろ悪者扱いを受けてきた「コレステロール」自体も、私たちの健康なカラダ作りに欠かせない必要不可欠な成分で、コレステロールが低すぎると感染症やうつ状態などの原因になることも明らかになっています。

このように、ようやく誤解が解けた“たまご”ですが、だからといって「いくら食べても大丈夫」と、無制限に食べ過ぎるのも問題です。これまでのように神経質になる必要はないことが分かりましたから、美味しく健康的にたまごを取り入れていきたいですね!

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