ジメジメした梅雨が終われば夏本番。暑い夏になると毎年夏バテして体調不良や食欲不振になる人も多いかもしれません。
夏バテは病気というわけではないので会社や仕事を休むわけにもいかないもの。とはいっても夏バテがひどくなると日常生活にも支障が出るため何とか対策したいですよね。
今回は、今年こそ夏バテしないために今からできる対策について考えます。
夏バテが起こる原因とその症状
夏バテとは
夏バテ(なつバテ)とは夏の暑さによる自律神経系の乱れに起因して現れる様々な症状。暑気中り(しょきあたり)、暑さ負け、夏負けと呼ばれることもある。
出典:Wikipedia
夏バテは夏の暑さによって自律神経のバランスが乱れることで胃腸の機能が低下し、食欲不振・全身の倦怠感・頭痛・めまい・だるさ・睡眠不足・気力の低下などの様々な症状が現れます。
自律神経の乱れ
夏の暑さが毎日続くとカラダは汗をかいて体内の熱を下げようとします。
発汗して熱を下げるはたらきをするのが「自律神経」なのですが、常に暑い状態が続くと自律神経も酷使されてしまい不調を招きやすくなります。
また、夏なのにクーラーが効いたオフィスで一日中過ごすことや、真夏の暑い屋外とクーラーが効いた室内への移動といった急激な温度変化もカラダにとっては大きなストレスです。こうして自律神経がうまくはたらかなくなると胃腸の機能低下・食欲不振・倦怠感・頭痛などの症状が現れます。
発汗の異常と脱水
日本の夏は蒸し暑いのが特徴です。このように高温多湿の状態では汗をかこうとしても湿気で蒸発が妨げられ、汗をうまく出せない“発汗異常”が生じます。すると汗による体温調節がうまくできなくなり疲労感や倦怠感が生じやすくなります。
また、汗をかくこと自体は体温調節に欠かせないことですが、夏の暑さで多量の汗をかくと体内の水分が奪われ脱水症状になります。水を飲んでいるつもりでも発汗した水分を補える量が足りないとめまいや頭痛、下痢や嘔吐といった症状が現れます。
睡眠不足
近年では夜間になっても気温が下がりにくい“熱帯夜”が多くなっています。このような状態では寝つきが悪くなり、せっかく眠りにつけても暑さで眠りが浅くなったり夜中に何度も目が覚めたりして睡眠不足になります。
昼間の暑さで疲労したカラダをしっかりと休めることができなくなります。またエアコンをつけっぱなしで寝ている間にカラダが冷えると自律神経が乱れ、睡眠障害を生じさせる可能性があります。
夏バテを防止する生活習慣
何よりも睡眠が大事
夏バテによる疲労を回復させるには質の高い睡眠が重要です。ただ長時間寝るというよりも、眠り始めの3時間にグッスリ眠ることが大切だといわれています。
この時間に熟睡できることで体温調節や細胞の修復などの関わるホルモンが分泌され自律神経のバランスを整えることができるのです。できるだけ6~7時間の睡眠時間を確保するようにしましょう。
質の高い睡眠を取るためにできること
- 朝は決まった時間に起きて太陽の光を浴び体内時計を整える
- 朝食をしっかり食べて自律神経を目覚めさせる
- 就寝3時間前の飲食を控える
- 寝る前のパソコンやスマホなどの光の刺激を避ける
適度な運動
夏バテをする原因のひとつに「汗腺の衰え」があります。
昼間はオフィス帰宅してからも室内で常にクーラーが効いた状態で過ごすと汗腺の機能が衰えて、うまく汗をかくことができなくなる場合があります。しっかり汗をかいてきちんと体温調節ができるように適度な運動をして普段から汗をかくことが大切です。
さらに、自律神経の乱れを整えるためにも運動が効果的です。ウォーキングやヨガ、ジョギングなど自分に合った運動を取り入れましょう。
入浴
汗腺の衰え対策には入浴も効果的。夏は暑いからといってシャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯にゆっくり浸かって汗をかくようにしましょう。
半身浴も効果的です。38~40℃ほどの温度で20~30分浸かるのがおすすめ。こうしてゆっくり浸かることでじんわり汗をかけだけでなく、自律神経が整えられて睡眠の質を向上させることができます。
水分補給
汗をかくのが嫌で水分を控えるという女性が多いようですが、のどが渇いたと感じるときだけ水分を摂っていては水分が不足していきます。
1日に1.5~2リットルを目安に水分補給するようにしましょう。暑いからといって冷たい飲み物をたくさん飲むと内臓を冷やし消化機能の低下を招いて夏バテの原因になります。常温か温かい飲み物がおすすめです。
夏バテ防止に今から始めたい食習慣
バランスの取れた食事
暑くて食欲がないからといって、そうめんや冷や麦など口当たりがいいものばかり食べていると栄養のバランスが崩れてしまいます。
なかでも疲労回復に欠かせないタンパク質や汗をかくことで失われがちなビタミン・ミネラルをバランスよく摂取することが重要。食欲がない時は香味野菜やスパイスを上手に活用して食べやすく工夫しましょう。
食べやすくする工夫
- シソ・ショウガ・ニンニク・ミョウガなどの香味野菜を使う
- お酢・レモン・梅干などの酸味を上手に活用
- カレー・ワサビ・唐辛子・コショウなどの香辛料を使う
それでも夏バテしてしまったときの対処法
就寝時にはエアコンを
夏バテの解消にはしっかり睡眠を取って疲労を速やかに回復させることが重要です。
寝るときにエアコンをすることに抵抗があるかもしれませんが、入眠してからの3時間をグッスリ眠るためにもエアコンを27~28℃に設定し3時間ほどタイマーをセットして就寝するのがおすすめです。
夏バテ解消に栄養のある食事を
夏バテしたときに食べたい食事のポイントは、栄養価が高い食品をとること。
疲労回復効果が高いビタミンB群が豊富に含まれたウナギ・豚肉・レバーや、ビタミン・ミネラル豊富な旬の夏野菜、栄養豊富な山芋・長芋・卵などを食べるなど、量よりも質の向上を心がけましょう。
今から夏バテ予防を始めよう
今回はツラい夏バテを予防するための5つのポイントをご紹介しました。
夏の暑さも夏バテの原因ですが、暑いからといってエアコンをかけっぱなしにしていたり食欲がないからといってアイスクリームやそうめんなど冷たいものばかり食べていると自律神経の乱れから夏バテを悪化させてしまいます。今のうちから正しい生活習慣と食事で夏に負けないカラダを作っていくことが大切です。
今年こそ夏バテ知らずの夏を過ごしたいですね!
コメント