美しい肌をキープするためには、日々のスキンケアは欠かせません。しかし、どんなに毎日のお手入れを行っていても、生活習慣が乱れていては、素肌美人にはなれません。
生活習慣の中でも、「睡眠の質」は美肌作りにとって大変重要です。睡眠とお肌の関係についてチェックしておきましょう。
肌細胞は眠っている間に作られる
私たちの肌は常に新陳代謝を繰り返しています。新しい肌細胞は、肌の最も深いところで生まれます。成長した肌細胞は、肌表面へと押し上げられ、古い角質は垢となって体外へ排出されます。
この新しい肌細胞を作るのにかかわっているホルモンが「成長ホルモン」です。
成長ホルモンの分泌が正常に行われていると、肌のターンオーバーはスムーズに行われます。成長ホルモンは、私たちが眠っている間に活発に分泌されますので、肌のターンオーバーには睡眠の質が深くかかわっているのです。
睡眠不足は肌トラブルの原因
睡眠不足になると、この成長ホルモンの働きが鈍くなり、代謝が悪くなり、病気がちになります。
さらに肌のターンオーバーの乱れの原因になり、古い角質が上手く排出されにくくなります。そのため、くすみ、シワ、シミ、ニキビなどの肌トラブルを引き起こすのです。
また、身体の血行が悪くなり目のクマが目立つようになります。
肌のゴールデンタイムとは
美肌のためには睡眠が必要と言っても、ただ単に長時間眠ればよいというものではありません。眠りは「時間」よりも「質」の方が大切なのです。
お肌のゴールデンタイムという言葉を聞いたことはないでしょうか。
肌の再生を促す成長ホルモンが最も分泌されやすい時間帯のことで、その時間帯に良質の睡眠をとることがお肌にとって最も望ましいと言われます。
お肌のゴールデンタイムは、今まで、夜22時から深夜2時の間と考えられてきました。しかし、現代に生きる女性にとって、午後10時前に就寝することはなかなか難しいものです。
ところが、最近では、「ゴールデンタイムは22時から2時」をいう考え方に疑問をもつ専門家が増えてきています。最近では、成長ホルモンの分泌が活発化するのは、眠りについてから3~4時間以内の時間帯だとする説があるのです。
実際に、入眠から3~4時間の間は、脳下垂体から成長ホルモンの分泌が増えることが報告されています。ですから、眠りに落ちてから4時間以内に質の良い睡眠をとることが大切だと言えるでしょう。
質の良い睡眠ってどういうこと?
「質の良い睡眠」と言うのはどういう意味でしょうか?
睡眠には、浅い眠りと深い眠りがあります。私たちが眠っている時は、この2種類の「眠り」を繰り返しているのです。新しい肌細胞を作るために必要な成長ホルモンの分泌は、「深い眠り」の時に活発になります。
美肌のためには、入眠から4時間以内に、深い眠りにつくこと、つまり熟睡することが重要だということです。
熟睡するための方法
1.規則正しい生活習慣
毎日同じ時刻に起きて、同じ時刻に寝る習慣をつけます。起きたらすぐに朝日を浴びることも効果があります。
2.寝る1時間前に入浴する
シャワーですませる人も多いようですが、熟睡するためにはぬるま湯に20分程度入浴することがてても効果的です。入浴すると体温が上がります。人は体温が下がるときに眠気を感じるので、ちょうど体温が下がってきたときにベッドに入るとぐっすり眠れるのです。
入浴することが難しい時は、足湯だけでも効果があります。
3.アロマを利用する
ラベンダーなどのアロマには、眠りを誘う効果があります。アロマミストを使ったり、オイルを数滴、ハンカチなどに含ませて枕元に置くだけでも効果が得られます。
就寝時間のすこし前から、アロマオイルをたくなどしてリラックスした状態にするのも良いです。
寝る前にやってはいけない2つのこと
1.寝る4時間前は食事をとらない
夕食の時間が遅く、消化が終わっていないのに眠りにつくと、熟睡できない原因になります。寝ている間に消化活動で腸が働いていると、身体の疲労回復が上手くできません。また、腸が活動している間、身体の内部の体温は下がらないままになりますので、熟睡しにくくなるのです。
2.寝る前には携帯電話を見ない
寝る直前についついやってしまうのが携帯でメールのチェックです。しかし、この携帯やパソコンなどから発せられる「ブルーライト」という光は、自律神経である交感神経を優位にして、深い睡眠を妨げてしまいます。さらに、携帯などから得た情報で脳が活発化してしまうこともあります。
同様にテレビやゲームの画面も、就寝前はなるべく見ないようにしましょう。
深い眠りで素肌美人に!
素肌美人は、「上手く眠れる人」と言うことになりそうです。熟睡するためのコツをつかんで、今夜から快眠できるようにしてみてください。就寝前のお肌のお手入れも忘れずに行いたいです。特に目元や口元に美容液をたっぷり浸透させて、ぐっすり眠れば、翌朝の肌の調子が違います。