皆さんはフルーツはお好きでしょうか?
私は実はどちらかというと、フルーツは苦手な方で、普段あまり食べる習慣がありませんでした。でも、今回この記事を書くにあたって、フルーツのことをいろいろ調べるうちに、自分も毎日の食事の中でできるだけフルーツを食べよう!と思ったのです。
日本は四季折々に様々な旬のフルーツが手に入る国ですが、その割に日本人はフルーツを食べないようですね。世界の中でもフルーツ消費量が少ないといわれています。
最近では「果物の皮をむくのが面倒」とか「フルーツは甘いから太りそう」などの理由で食べない人も増えているそうです。そんなフルーツの中にも食べることでカラダの“糖化”を予防することができる抗糖化作用があるものが確認されているんです。
そこで今回は、身近に手に入り食べやすい抗糖化作用が高いフルーツを、ランキング形式でご紹介します。
抗糖化作用が高いフルーツランキング
500種類以上の食品の糖化を抑制する作用について調べた同志社大学の研究によると、フルーツの中でも抗糖化作用が高いといわれているものが確認されています。
ここでは、同志社大学の研究に加えて一般的に抗糖化作用が高いとされているフルーツの中から、私たちが一般にスーパーなどで手に入れやすいフルーツをランキングで紹介しますね。
第1位 イチゴ
数あるフルーツの中でも人気が高いイチゴ。甘酸っぱくて美味しいイチゴには、タンパク質と糖が結びついてできるAGEsの生成を抑制する作用があります。
またイチゴには、抗酸化作用があるビタミンCがレモンの2倍含まれているほか、ポリフェノールの一種アントシアニンも含まれているため、抗糖化だけでなく抗酸化作用も期待できるフルーツです。
さらにイチゴに含まれる水溶性食物繊維ペクチンは、血糖値の上昇を抑制する効果が期待できます。
なんといっても、イチゴはよく洗ってそのまま食べることができる手軽さも、うれしいですね。
第2位 ブルーベリー
目にいいフルーツとして有名なブルーベリーには、優れた抗AGEs作用が報告されています。最近ではスーパーで生のブルーベリーを購入することができます。
ブルーベリーの濃い青紫色はポリフェノール「アントシアニン」の色。アントシアニンを含むフルーツや野菜は他にもありますが、これだけ多く含むのはブルーベリーが一番です。
ブルーベリーにはアントシアニンの他にも、ビタミンEやC、果物の中でも豊富な食物繊維がたっぷり含まれています。
また同志社大学の抗糖化ストレス研究所によれば、フルーツは皮ごと食べることがすすめられています。ブルーベリーなら皮も種も丸ごと食べることができて効果的に栄養を摂ることができます。
第3位 グレープフルーツ
一年中スーパーで手軽に購入することができるグレープフルーツには、血糖値の上昇を抑制する作用があります。
同志社大学の研究によると、グレープフルーツと、食パンやかき揚げといった食品を一緒に摂取したときの血糖値の変化について調べたところ、グレープフルーツに含まれる栄養成分が血糖値の上昇を抑制し、糖の代謝に影響を及ぼしている可能性が認められたということです。
さらに、グレープフルーツに豊富に含まれるクエン酸には、食品中のAGEsを減らす作用や糖の代謝を促進する効果があるといわれています。
また抗酸化作用が高いビタミンC・ポリフェノールが多く含まれる上に、食物繊維も豊富です。グレープフルーツの爽やかな香りには、気持ちをリラックスさせる作用もあるのもうれしいですね。
第4位 キウイフルーツ
フルーツの中でも、カロリーが低めでビタミンC・ビタミンEが際立って多く含まれている、キウイフルーツ。一年中スーパーで手に入るだけでなく、皮をむかなくても半分に切ってスプーンですくって食べられる手軽さも、うれしいフルーツのひとつですよね。
キウイフルーツ1個食べると、1日に必要なビタミンCを摂ることができるといわれています。
実は、“抗糖化”と“抗酸化”には大きな関わりがあって、抗酸化食品でカラダの酸化を予防することが糖化の予防につながります。その意味でも抗酸化作用が非常に高いビタミンC・Eを豊富に含むキウイフルーツは、糖化対策にうれしいフルーツ。
さらに、キウイフルーツには不溶性食物繊維だけでなく、水に溶ける水溶性食物繊維の両方が含まれていて血糖値の上昇を抑える効果があります。
第5位 りんご
私たち日本人にとって身近なフルーツ「りんご」。「りんごが赤くなると医者が青くなる」といわれるほど栄養豊富なりんごですが、りんご特に皮の部分にはカラダの糖化反応を阻害してAGEsの生成を抑制する効果があるといわれています。
りんごには複数のポリフェノールが含まれていますが、なかでも「プロシアニジン」というポリフェノールは強力な抗酸化作用があるのが特徴です。
また、りんごに含まれる水溶性食物繊維「りんごペクチン」には、急激な血糖値の上昇を予防する作用があるのも、糖化対策に効果的です。
りんごの抗糖化成分を十分に得るためには、皮をむかず、よく洗って皮ごと食べるようにしましょう。
【番外編】その他、抗糖化におすすめなフルーツ
続いてどこのスーパーでも簡単に手に入るわけではありませんが、最近少しずつ知られるようになってきたフルーツの中から、抗糖化作用が高いといわれているフルーツをご紹介します。
スターフルーツ
スターフルーツは、名前のようにカットした断面が星のように見えるトロピカルフルーツで、シャリシャリとした食感と爽やかな甘酸っぱさが特徴です。
スターフルーツに含まれる成分には、コラーゲンと糖が結びついてAGEsを生成することを阻害する効果があるといわれています。
さらに、抗酸化作用が高いビタミンCや食物繊維も含まれています。常に手に入れることは難しいかもしれませんが、もし見かけることがあれば試してみてくださいね!
パッションフルーツ
トロピカルフルーツとしてよく知られているパッションフルーツですが、生のパッションフルーツを食べたことがある人は少ないかもしれません。
硬い皮の内側には甘酸っぱい果肉が詰まっています。真横に半分にカットしてスプーンで種ごと食べることができますよ。
パッションフルーツも、糖化物質AGEsの生成を抑制する効果が高いといわれています。なかでもパッションフルーツの種の部分には、ブドウの果実に含まれるよりもはるかに多くのポリフェノールが含まれているそうです。
種ごと美味しく食べられるパッションフルーツは、その栄養効果を存分に得ることが期待できますね。ほかにもβカロテン・ビタミンC・ビタミンE・ビタミンB群など栄養豊富です。
フルーツを食べるときに気をつけること
生で食べること
フルーツに抗糖化作用があるといっても、種類によっては果糖・ショ糖・ブドウ糖などの糖分が含まれています。糖質制限ダイエットなどで敬遠されがちなフルーツですが、生のフルーツには酵素が含まれていて、比較的血糖値を上げにくいといわれています。
ただ、ドライフルーツのように乾燥させたものは糖度が高くなり、血糖値を上昇させやすいといわれています。また水分が少ないため、食べ過ぎると糖質の過剰摂取になって「糖化」の原因になりかねません。
さらに、カラダに必要な栄養成分が取れる果汁100%のジュースも、体内でAGEsを作る原因になります。フルーツは皮や種ごと生で食べるようにしましょう。
フルーツは1日に200gまで
フルーツは抗糖化作用があるだけでなく、ビタミンや食物繊維、ポリフェノールや抗酸化物質など様々な栄養素が含まれた食品です。積極的に摂取したいのですが、糖質も含まれています。
1日の目安としては200g。これはリンゴ1個、キウイフルーツ2個、バナナ2本くらいの量です。皮ごと食べられるフルーツはできるだけそのまま食べて、栄養を十分にいただきましょう。
フルーツを食べて抗糖化対策
今回は、身近に手に入り食べやすい、抗糖化作用が高いフルーツをご紹介しました。
「フルーツは甘いから太る」、「血糖値を上昇させる」というイメージから敬遠されがちな食品ですが、フルーツから得られる健康効果はたくさんあります。
フルーツに含まれる糖質ばかりを心配するよりも、そこに含まれる食物繊維やビタミン、ポリフェノールなどの栄養を考えると、適量のフルーツを食べるメリットは計り知れません。
これまで飲んでいたジュースやお菓子をやめて、これからは生のフルーツを食べてみませんか?
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