人間の数ある内臓器官の中で、普段耳にすることが多い「腸」。お通じとも密接な関わりがありますし、近年うつ病の原因の一つに、腸の不具合があるとも言われています。
ですから、普段から腸内をきれいに保ち、健康な生活を送りたいですね。
今回は、腸内をきれいに保つ方法、いわゆる「腸活」を中心に、健康な腸がもたらす効果をお話ししましょう。
腸は「第二の心臓」
さて、いきなり腸活の話を始める前に、なぜ腸活が効果的なのかを考えましょう。実は、腸は「第二の心臓」と言われるくらい、体の中で重要な器官です。食べ物を吸収する、排せつ物を作る、それだけではないのです。
セロトニンを作り出す
セロトニンとは、簡単に言ってしまうと精神を落ち着かせる物質。これが不足すると不安になったり、うつ症状が出たり、あるいはイライラしやすくなったり…いいことはありません。「幸せホルモン」と呼ばれるくらい、セロトニンは分泌されると、気分が良くなる大切な物質なのです。
独立して動くことが可能
驚くべきことに、腸内には脳とは別に働く神経系を持っています。つまり、脳が命令していなくても、自分一人で動くことが可能な唯一の器官だということです。改めて考えるとすごいですね。脳が命令を与えないと心肺機能は停止しますが、腸だけは動き続ける。なんとも不思議な話です。
以上、代表例二つを挙げました。このように腸は人間の器官の中でも特に重要で、その働きを守り、高めるためにも腸活が推奨されるというわけです。これだけ働いてくれているのですから、きれいに保ってあげたいですよね。
腸活とは
先ほど説明したように腸は重要な器官であり、腸を整えると体全体が整う、そのくらい影響力があります。
ですから、その腸に外部から影響を与える「食べ物」や「マッサージ」。あるいは内部から影響する「生活習慣」を意識的に変えていこう、というのが「腸活」になるわけです。
腸活の効果
腸活をするとどう良いのか。まず、腸内環境を整えると「ぜん動運動」という腸内運動が活発になり、排出が増えます。
つまり、端的に言ってしまえばお通じが良くなるんですね。便秘になると残っている老廃物を体が吸収してしまうせいで、毒素が体に取り込まれてしまいます。便秘でお肌が荒れたり、様々な病気に繋がったりするのはそのせいです。
また、腸が元気になることで先ほど説明した「セロトニン」が多く分泌されることとなり、リラックスした気持ちになります。ヨガや気功では、丹田を意識して呼吸をします。丹田はちょうど、腸のあたりにあると言われていますので、腸を動かすような呼吸になるのです。
これはいわゆる腹式呼吸も似た効果を生みますが、腸を意識して呼吸をすると腸が活発になります。結果、セロトニンが多く分泌されるようになり、リラックスする…と、実は腸活に繋がっていたのです。
ヒトは睡眠時も腹式呼吸を用いるので、寝ると気分が良くなるのはそこから来ていると言ってもいいでしょう。
まだまだ他にも恩恵は受けられますが、分かりやすいものを紹介しました。
腸活が美容効果ももたらす
最後に、腸活の持つ美容効果です。
腸内運動の活発化は、基礎代謝の向上と美肌効果をもたらします。まず、積極的に排出を行うわけですから、それだけで体の中のサイクルが良くなります。
そうするうちに、体の基礎代謝が上がり、脂肪が燃えやすい体となります。するとダイエットにも繋がり、腸活をしただけで痩せた方もいるそうです。
また、基礎代謝が上がると、肌のターンオーバーにも影響してきます。肌は毎日毎日細胞が入れ替わることで変化しており、その入れ替わりをターンオーバーと言います。年齢と共に代謝が落ちると、ターンオーバーの周期も長くなり、肌の治りが悪くなることや、老化の原因にも繋がります。
そこで、腸活を行うことにより基礎代謝を高め、ターンオーバーの周期を正常に保とうというわけです。元気な肌は、腸から生まれると言っても過言ではないでしょう。
腸活の健康と美容効果まとめ
- 腸は「第二の心臓」というくらい重要
- 腸内環境が悪いと気分も肌もボロボロ
- 腸活は便秘を治し、基礎代謝を高める
- 腸活によって美肌になるきっかけに!
ご覧になる方によっては「何を今更」という方もいらっしゃったかもしれません。
しかし、腸の大切さを再確認する良い機会になったのではないでしょうか。是非今日から、腸活にチャレンジしてみてください。